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牛込支部 四谷税務署懇談会

現場の実体を掌握し開かれた税務行政を。  

11月28日(水)四谷税務署地下会議室で牛込支部と四谷税務署総務課との懇談会を開催しました。牛込支部の役員・会員・事務局4人と四谷税務署総務課2人から応対を受けました。
 まずは、税務署員の接遇の悪さや調査での応対について牛込支部が8月23日に提出した請願書とそれに対する四谷税務署総務課長からの電話での回答を書き起こした文書を読んでもらい、内容に誤りが無いことを確認しました。
 総務課長は「7月に赴任して以来各種法規や税務運営方針に則った税務行政をすすめるように1時間ずつ2回研修をやった。また、個別にも幹部会などで周知徹底しています」と述べました。
 牛込支部役員から「納税者の権利を尊重して欲しい」「個人のプライバシーに配慮しつつも、税務行政をできるだけオープン化することが納税者の権利を守ることにつながり税務行政の改善にも役立つ」「行政はある一定のレベルを保って公平でなければならないのに、調査担当によって個人差がありすぎる。差別ではないのか」など指摘しました。
 研修の内容について「一般論・抽象論だけなのか。個別の事案で研修を行っていないのか」の質問に対し「一般論的な訓示が主で個別事案での研修は行っていない」との回答でした。
調査を懲罰とするな

 また「適法性に対して自信がないから文書でだせないのではないか」と請願書への回答を可能な限り書面で行うように求めました。
 またMさん、「恫喝されて心底嫌になり四谷税務署に申告もしたくない一心で、関係の無い新宿区には申し訳ないが住民票を千代田区に移した。一調査官の言動がもとでどれだけの人が泣いているのか」と訴えました。
 これに対して総務課長は「税務調査は税務運営方針にもとづいて申告納税制度を適正に運営できるように調査する側とされる側がお互いに理解しあいながらすすめるもの。目的は今後の申告を適正にできるように指導すること。お互いに納得し合って修正を行う」。と、今後の検証を約束しました。
 「恫喝のあった詳細は私が先日出した請願書に克明に書いてあります。もう一度目を通してください」。とMさん。事務局からも「税務調査は懲罰ではない。懲罰のための組織は司法であり、国税庁でも別のところが担っている。『だらしない納税者を懲らしめて税金を納めさせる』という意識では困る。所得税法や法人税法にもとづいた任意調査であって犯罪捜査と解してはならない。これは繰り返し伝えるべきだ。」と、税務署員の懲罰的態度を改善するよう求めました。

アンケートの実施を提案

 役員から署員が強権的になる原因として「数値目標を課しているのではないか」との問いには「決してそのようなことはありません」と回答しました。
 また、「調査を受けた納税者にアンケートを取って、納税者の客観的評価を受けられるようにし、信頼を得られるようにしてはどうか」と提案しました。  滞納問題でも署員が威圧的な姿勢で臨んでいることも指摘し、そのような現場での出来事が正確に伝わっていないことが税務行政の改善を阻んでいるのではと指摘しました。
 今回の懇談についてMさんの受けた恫喝について総務課が調査し連絡することになりました。単なるガス抜きにせず。どのように税務行政を改善できるか。また、納税者に対する偏見や差別心からくる署員の横暴な態度を改善するためには、調査する側の視点に立った一方的な情報でなく、納税者の側からも実態を発信することが肝要です。