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利息制限法の法定利息による再計算……こちらの武器といえばこれしかない。仮に弁護士に債務整理を頼んでも最初にやるのはこの再計算なのだ。15万円の借入を7カ月ジャンプし続けたYさんとマチ金との取引は、計算上の過払いが約35万円。さらに若松会のT副会長からは「このような交渉事は、弁護士資格がなくても当然できます。それ以上に相手があきらかな法律違反をしているという明確な事実があるのです」と励ましのメール。これは正攻法しかないのだろう。『年29.2%(出資法)以上の利息の約束をしたり受け取った場合は3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金』『未登録の貸金業は処罰の対象』、少々堅苦しいものの心強い言葉が一度は萎えかけた気持ちを押した。
利息制限法の計算書をFAXすると態度が軟化
まずは居丈高な業者に利息制限法に基づいた再計算書をFAX、債務が既になくなっているだけでなく過払いが生じているのだと説明。すると業者の態度は急に軟化し、小さな声で「どういうふうにすればいいんだ。文書にして送ってくれよ」と言う。
そこで、過払いは35万円あるが20万円を支払えば債権債務を不存在にするという和解案と、民商・若松会の立場に関する説明書を送りつけた。翌日、業者から民商へ「10万円で和解したい」と電話が入り、実際Yさんの口座には和解金が振り込まれたのだ。
確かに私たちは弁護士でもなく、法律についての知識もわずかです。しかし再計算で借金の残高を減らし、もし払い過ぎていれば取り返すことは当然の権利であって、ムチャな話ではありません。今まで支払のためにやってきた努力を少しだけ方向転換すればいいのです。とっつきにくく堅苦しい法律用語や面倒な再計算、そして業者との交渉、どれ一つとっても自分ひとりで立ち向かうのは実際には無理ですが、だからこそ若松会があり、励ましてくれる仲間たちがいるのです。全ての問題がこれほどスムーズにいくとは限りませんし、まだ解決していない案件もあります。中には「訴えるなら裁判にでも何でもしてくれ」と開き直り、取り付く島もない業者さえいます。でも法律を味方にし、個々の問題で手に入れたノウハウを活かせば必ず報われる日はやってきます。皆さん、がんばりましょう。(M木)
●東京都に物申す「これでいいのか」
悪の温床と化している無法地帯の貸金業登録
「登録業者の中からまともな業者を探す方が難しいでしょうね」
東京都庁第一庁舎の29階、産業労働局金融課、貸金業苦情相談窓口のテーブルをはさんで担当者がこともなげに言った。
「平成11年、12年と苦情相談は6割も増えており、最近地方からの相談が激増しています」
相談者は、追いつめられて逃げ場もなくなり、青ざめた顔で駆け込んでくる。家庭崩壊、事業破綻、失業、ついには自殺しかねないほどの窮迫状態に追い込まれる。そういう実態の背景には悪質なマチ金業者がいて、被害者から絞り取れるだけ絞り取っている。中にはヤクザの資金源になっているところも多いはずだ。当然都庁でもマチ金業者による被害の実態はわかっている。しかし、苦情相談に行っても、東京都は実際は何もしてくれないに等しい。明らかに違法金利がわかったとしても、利息制限法ではなく業者に有利な出資法で計算するように指導する。また、過払いが明らかな場合でも、全額返還を要求するのではなく「相手の立場も考えて」そのうちの一部を返還させるに過ぎない。これでは違法行為を容認していることになるだけだ。被害届が出されたり、違法行為が明るみに出たときは、罰則を設け、登録取り消しなどの強い行政措置が必要だと思うが、行政の怠慢と生ぬるさゆえ、悪質金融業者は永遠になくならず、そればかりか「貸金業登録」という隠れ蓑に守られた悪の温床とさえなり下っている。極端な言い方をすれば、業者の登録の度に都は悪の生産に加担し、被害者を生み出すことになるのだ。
「4万数千円出せば、誰でも簡単に登録できますからね」
担当者の言葉がむなしく響いた。
T ☆ O ☆ P ☆ I ☆ C ☆ S
■10月1日、K幡さんの武富士に対する過払い返還訴訟に対し、第1回口頭弁論を欠席した武富士でしたが、終了後に傍聴席で代理人が待っていて、和解を申し入れてきました。話し合いによりK畑さんは、117万円を勝ち取りました。
■10月1日、M沢さんの武富士に対する過払い返還訴訟は、調停の17条決定を覆すことができず、裁判官に再調停を勧められました。M沢さんは、再調停を申し立てる予定です。
■10月3日、新宿駅前に「高金利引き下げ全国連絡会」クレサラキャラバンが到着、キャンペーンを行いました。若松会からも3名が参加しました。
■10月6日、大分県日田民商からメールが届き、プロミスとレイクに対する過払い返還訴訟について相談がありました。日田民商としては初めてのことなので、必ず勝利したいという決意が込められており、HPを見ての連絡になったということです。
[事 務 局 よ り]
マチ金に対しては毅然とした態度で
最近増えてきたマチ金・ヤミ金とは、「出資法」に違反して超高利(だいたい10日で3割から4割の利息)の貸し付けを行い、手形や小切手を担保にとる、あるいは「白紙委任状」数枚にハンコを押させる消費者金融のことである。
相談者は1社から始まり、すぐに高利の支払に行驍オ、どうしたらいいだろうか」との相談があった。
さっそく業者に連絡した。「民商は全国組織なので、地方からの相談も新宿の業者に対しては若松会で解決している。ただちに和解に応じ、過払い金を返還してほしい」と交渉したところ、数日後に本人の元に1万5千円の金額が振り込まれ、スピード解決となった。
また、金沢民商からは、新宿を含め東京の4件の業者から高利の被害を受けている、という相談が寄せられ、現在解決に向けて動いている。
東京のマチ金業者は、最近は地方をターゲットに活動範囲を広げているようだ。こうしたときこそ民商の全国ネットワークの力が発揮されるときだ。8月の全国商工交流会では、代表報告を行った。そのこともあってか、地方の民商から「若松会ニュースをファックスで送ってほしい」という要望が相次いでいる。
大いに情報を交換し、励ましあい、相談者の解決と高利・マチ金業者のない社会をめざし、一歩一歩運動をすすめていきたい。(路)
新宿民商
若松会ニュース